デスク周りやリビングのオーディオ環境、どんな選択肢を求めていますか。サウンドバーは手軽だけど音の広がりに物足りなさを感じる、従来のブックシェルフスピーカーは場所を取るし配線も面倒……そんなジレンマを抱えたことはありませんか。

2026年初頭、Edifier(エディファイアー)が新たに投入したM90は、そうした悩みに一つの明確な答えを示す製品です。一見すると普通のデスクトップスピーカーに見えますが、その中身は従来の常識を覆すマルチメディアスピーカー。最大の特徴は、コンパクトな筐体に100W RMSという高出力を詰め込みながら、HDMI eARC端子を搭載している点にあります。

今回、実機を購入したので、開封から実際の使用感まで詳しくレビューしていきます。本記事では、公式スペックだけでは伝わらないM90の魅力や注意点を、近場聴音(ニアフィールド)からリビングユースまで様々なシーンで検証しました。
\100Wの衝撃を体感せよ!/
Youtube動画でも詳しく解説中↓
- 開封とセットアップ|付属品の充実ぶりと接続の手軽さ
- HDMI eARC搭載の真価|テレビとの連携で変わる映像体験
- 音質検証|4インチでここまで出るのか?周波数レンジの広さ
- 接続性の検証|Bluetooth 6.0とLDACの実力
- 他製品との比較|同価格帯のサウンドバーやPCスピーカーとどう違う?
- EDIFIER M90徹底解説!同社3モデルとの比較で見える「万能型」の真価
- 実際の使用シナリオ|1台で3役をこなすマルチシナリオスピーカー
- 音質カスタマイズ|アプリとリモコンで広がる楽しみ方
- 気になるポイント|M90は「手動選択式」MR3は「自動式」?入力切替の違い
- 購入前に知っておきたい|M90の設置・環境づくりのコツ
- Q&A
- まとめ|M90はどんな人におすすめか?
開封とセットアップ|付属品の充実ぶりと接続の手軽さ



箱を開けると、左右のスピーカー本体が衝撃吸収材にしっかりと固定されています。付属品を確認してみましょう。
付属品



- 左右スピーカー(アクティブ/パッシブ)
- 2.4GHz帯全方向リモコン+乾電池
- 電源ケーブル
- スピーカー間接続ケーブル
- 3.5mm-RCAオーディオケーブル
- USB-Cケーブル
- オーディオケーブル
- 光デジタルケーブル
- 取扱説明書







まず驚いたのは、USB-Cをはじめ様々なケーブルが標準で付属している点。最近はケーブル類が別売りの製品も多い中、この充実ぶりはとても好印象です。「買ってすぐ使える」というのは、地味ながらありがたいポイントですよね。
セットアップ



セットアップは至ってシンプル。アクティブスピーカー(右側)とパッシブスピーカー(左側)を付属のケーブルで接続し、電源を入れるだけです。HDMI eARCでテレビに繋ぐ場合も、対応ポートに挿すだけでHDMI CECが機能し、テレビのリモコンで音量調節できるようになります。面倒な設定は一切不要。マニュアルを読まなくても直感的に使い始められるのは、日常使いのスピーカーとして大きな強みです。

リモコンの使い勝手

付属のリモコンは2.4GHz方式なので、赤外線のように向きを気にする必要がありません。ソファでくつろぎながら、キッチンからでも操作できるのは地味に便利です。

ただし、リモコン自体はやや安価な質感で、高級感を求める方には物足りないかもしれません。とはいえ、日常的な音量調整や入力切替には必要十分な機能を備えています。

HDMI eARC搭載の真価|テレビとの連携で変わる映像体験

M90の最大のトピックは、同社のコンパクトアクティブスピーカーとして初のHDMI eARC搭載である点です。これにより、M90は単なるPCスピーカーの枠を超え、リビングの主役にもなり得る存在になりました。「テレビの音が物足りないけどサウンドバーは大げさ」と感じていた方には、まさに待ち望んでいた製品かもしれません。
eARC接続でここまで変わる音質

実際にテレビに接続して映画を観てみると、その違いは明らかです。これまでテレビ内蔵スピーカーでは聞こえにくかったセリフがクリアになり、背景の微細な環境音まで丁寧に再生されます。

特筆すべきは、アンプ内蔵スピーカーでありながら、テレビとシームレスに連動する点です。従来、こうしたスピーカーをテレビに繋ぐ場合は光デジタルケーブルを使うのが一般的でした。しかし、M90ならHDMI eARC一本で、テレビのリモコン操作がそのまま使えて、しかも非圧縮に近い高音質を得られます。

eARCは非圧縮オーディオを伝送できる接続方式であり、M90はこの機能によってサウンドバーの有力な代替となり得ます。実際、爆発音の多いアクション映画でも、歪みのない力強い低音が楽しめました。
ゲームモードとしての有用性
ゲーム機をテレビに接続し、M90で音声を出力する使い方も試してみました。USB-C接続ほどの超低遅延ではないものの、HDMI eARC経由でも気になる音ズレは感じられません。100Wのパワーが活きる瞬間で、足元から響くような重低音がゲームへの没入感を高めてくれます。
音質検証|4インチでここまで出るのか?周波数レンジの広さ

音質面でM90を語る上で外せないのが、4インチのロングストロークアルミミッドバスドライバーと1インチシルクドームツイーターの組み合わせです。公称周波数応答は50Hz~40kHzと、このクラスのスピーカーとしては驚異的なスペックです。
低音の質と量感

気になる低音から確認してみます。4インチという小口径ながら、アルミ振膜の採用とロングストローク化により、想像以上の迫力があります。ジャズのウッドベースは弦の響きがしっかりと再現され、エレクトロニカの重低音も箱鳴りを抑えてタイトに再生されます。
ただし、50Hz以下の超低音域を求めるなら、背面のSUB OUT端子からサブウーファーを追加することをおすすめします。部屋全体を揺らすような重低音を求めるなら、M90を2.1chシステムの核として育てていくのも面白い選択です。
中高音の解像度

ボーカル帯域の再現性は、このクラスではトップクラスと言っていいでしょう。シルクドームツイーターの特性から、高音は刺激的すぎず、しかし情報量はしっかりと引き出されています。Hi-Res Audio認定を受けるだけのことはあり、ハイハットシンバルの繊細な余韻や、ストリングスの倍音成分まで美しく描き出します。
台湾のオーディオ専門メディア「普洛影音網」によれば、Edifierのエンジニアは近場聴音(ニアフィールド)でのバランスを特にチューニングしたとのこと。実際、デスク上で1m程度の距離で聴くと、音場の広がりと定位感が絶妙で、長時間リスニングしても疲れにくいと感じました。
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接続性の検証|Bluetooth 6.0とLDACの実力

M90は最新のBluetooth 6.0に対応し、LDACコーデックによるハイレゾワイヤレス再生が可能です。
LDAC接続の音質

Android端末からLDACで接続し、ストリーミングサービスを再生してみました。最大990kbpsの転送レートは伊達ではなく、SBC接続とは明らかに情報量が違います。CD音源よりも解像度の高いハイレゾ音源では、空間表現の広がりが格段に向上します。
ただし、iPhoneユーザーは注意が必要です。iOSはLDACに対応していないため、Bluetooth接続時は事実上AACでの接続となります。iPhone 15シリーズ以降のUSB-C搭載モデルであれば、有線接続でハイレゾ再生が楽しめるので、そちらを活用するのがおすすめです。
マルチポイント接続の実用性

マルチポイント接続は、PCとスマホを同時に待機させておける機能です。設定は専用アプリ「EDIFIER ConneX」を通じて行う方式で、2台のデバイスをペアリングしておけば、再生中のデバイスを切り替える際に手動での接続変更が不要になります。筆者の場合、仕事中はPCに接続し、休憩時にスマホで音楽を聴くといった使い方で重宝しています。
他製品との比較|同価格帯のサウンドバーやPCスピーカーとどう違う?

M90の価格帯(想定3万円台後半~4万円台)で考えられる選択肢として、同価格帯のサウンドバーや、同じEdifierの他モデル(例:M60, MR4など)との違いを整理してみます。
サウンドバーとの比較
実際にソニーのHT-S2000(サウンドバー)と比較視聴してみましたが、音楽再生ではM90が圧倒的に自然です。ボーカルの定位がはっきりしており、楽器の配置も立体的に感じられます。一方、映画の没入感ではサウンドバーも捨てがたく、好みが分かれるところです。
EDIFIER M90徹底解説!同社3モデルとの比較で見える「万能型」の真価

Edifierのコンパクトアクティブスピーカー「M90」は、HDMI eARC搭載という特徴を持ち、テレビからPCまで一台でカバーする万能型として注目を集めています。しかし、同じEdifier製品ラインアップには、価格帯や用途の異なる魅力的なモデルが複数存在します。ここではM90を中心に、M60、MR3、MR5の3モデルと比較しながら、それぞれの特徴や最適なユーザーを明確にしていきます。
M90の立ち位置 テレビもPCもカバーする「万能エンタメ型」
M90の最大の特徴は、HDMI eARCとUSB-C入力を備え、テレビとPCの両方を一台でハイクオリティに再生できる点です。100Wの高出力と4インチドライバーによる迫力ある低音、LDAC対応のBluetooth 6.0、専用アプリによる細かな音質調整——これらすべてをコンパクトな筐体に凝縮しています。
以下、M90と各モデルの比較を通じて、その個性を浮かび上がらせていきます。
M90 vs M60 コンパクトさを取るか、万能性を取るか
M60はM90の「弟分」とも言えるモデルで、よりコンパクトなサイズと手頃な価格が魅力です。
| 比較項目 | M90![]() | M60![]() |
|---|---|---|
| 想定価格 | 約46,980円 | 約29,800円 |
| 出力 | 100W | 66W |
| ドライバー | 4インチ+1インチ | 3インチ+0.75インチ |
| 再生帯域 | 50Hz~40kHz | 60Hz~40kHz |
| HDMI eARC | 搭載 | 非搭載 |
| Bluetooth | 6.0 / LDAC対応 | 5.3 / AAC・SBC |
| サブウーファー出力 | 搭載 | 非搭載 |
| サイズ(奥行) | 225mm | 135mm |
選び方のポイント
M90はHDMI eARCによるテレビとの連携、100Wの余裕ある出力、将来のサブウーファー追加といった拡張性の高さが強みです。テレビもPCも一台で済ませたい方、映画の迫力を重視する方に向いています。
M60は幅100mm、奥行135mmという圧倒的なコンパクトさが最大の魅力です。デスクスペースが限られている方、予算を3万円以内に抑えたい方、テレビ接続の予定がない方に最適です。音質もバランス良く、デスク上での近距離リスニングには十分な性能を備えています。
M90 vs MR3 エンタメ志向か、モニター入門か

MR3はEdifierのデスクトップスピーカーラインで高い人気を誇るエントリーモデルで、価格帯はM90の約3分の1です。
| 比較項目 | M90![]() | MR3![]() |
|---|---|---|
| 想定価格 | 約46,980円 | 約14,980円 |
| 出力 | 100W | 36W |
| ドライバー | 4インチ+1インチ | 3.5インチ+1インチ |
| HDMI eARC | 搭載 | 非対応 |
| Bluetooth | 6.0 / LDAC対応 | 5.4 / SBCのみ |
| 主な入力 | HDMI、USB-C、光、AUX | TRSバランス、RCA、AUX |
| サイズ(幅×高さ×奥行) | 133×212×225mm | 125.5×220×185mm |
選び方のポイント

M90はHDMI eARCとLDAC対応Bluetoothにより、テレビとの親和性とワイヤレスの高音質で優位に立ちます。映画鑑賞から音楽ストリーミングまで、あらゆるエンタメを一台で楽しみたい方に最適です。
MR3はTRSバランス入力を備え、オーディオインターフェースとの連携を前提とした設計です。DTMや音楽制作を始めたい方、予算を1.5万円程度に抑えたい方、フラットで素直な音作りを好む方に向いています。音の粒立ちの良さや左右の定位感の高さが光る、モニタースピーカーとしての基本性能が魅力です。
M90 vs MR5 便利さか、本格志向か
MR5はEdifierモニタースピーカーシリーズのフラッグシップで、M90と同程度の価格帯ながら、設計思想が大きく異なります。
| 比較項目 | M90![]() | MR5![]() |
|---|---|---|
| 想定価格 | 約46,980円 | 約39,980円 |
| 出力 | 100W | 110W |
| スピーカー構成 | 2ウェイ | 3ウェイ |
| ドライバー | 4インチ+1インチ | 5インチ+3.75インチ+1インチ |
| 再生帯域 | 50Hz~40kHz | 46Hz~40kHz |
| HDMI eARC | 搭載 | 非搭載 |
| 主な入力 | HDMI、USB-C、光、AUX | XLR/TRS/RCA、AUX |
| Bluetooth | 6.0 / LDAC対応 | 6.0 / LDAC対応 |
| サイズ(幅×高さ×奥行) | 133×212×225mm | 159×264×280mm |
選び方のポイント
M90は「暮らしの中で手軽に高音質を楽しむための万能型」です。HDMI eARCによるテレビとのシームレスな連動、USB-CによるPCとの手軽な接続、コンパクトな設置性——これらすべてが「便利さ」として結晶しています。
MR5は「音作りからリスニングまで、原音と真摯に向き合うための本格派」です。3ウェイ構成による各帯域の分離感と解像度の高さ、XLR/TRSバランス入力によるプロ機材との連携——音楽制作やDTMを行う方、音の細部までしっかり聴き込みたい方に応えます。低音もM90が「量感と迫力」を重視するのに対し、MR5は「質感と解像度」を重視したフラットな再生を目指しています。
ただし、MR5は幅159mm、奥行280mmと設置スペースを要し、入力切替機能がない点は注意が必要です。
まとめ あなたに最適な一台はどれか
4モデルを目的別にまとめました
各モデル名のリンクからAmazonで詳細を確認できます。
M90はこれらのモデルの中でも、唯一「テレビもPCも」というニーズに応える万能型です。HDMI eARCによるテレビ連動、USB-CによるPC接続、LDAC対応ワイヤレス——これらすべてを一台で完結させたい方にとって、M90は最適な選択肢と言えるでしょう。
自分の使い方と優先順位をしっかり見極めて、最高の一台を見つけてください。
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実際の使用シナリオ|1台で3役をこなすマルチシナリオスピーカー

ここからは、実際の生活シーンに即してM90の使い勝手を検証してみます。
シナリオ1 在宅勤務のPCスピーカーとして
朝9時、パソコンを起動して仕事を始める。USB-C接続なら、外部DAC不要で高音質を楽しめます。Web会議では人の声が明瞭に聞こえ、聞き返すストレスから解放されました。音楽をBGMに流せば、集中力が高まるのを感じます。
シナリオ2 夜の映画鑑賞
夕方18時、仕事が終わってリラックスタイム。HDMIケーブルをPCからテレビに差し替える必要はありません。テレビのリモコンで電源を入れれば、自動的にM90から音が出ます。Netflixの映画を再生すると、昼間とは違う迫力のサウンドに変身。24bit/96kHzの高解像度処理により、映像作品の細かい音まで聞き取れるようになりました。
シナリオ3 週末のBGM再生
週末の朝、スマホを手に取ってLDACで接続。キッチンで料理をしながら音楽を楽しみます。マルチポイント接続のおかげで、PCとの再接続を意識する必要はありません。アプリでイコライザを「ボーカル」モードに切り替えれば、ジャズボーカルがより一層映えます。
音質カスタマイズ|アプリとリモコンで広がる楽しみ方

M90の魅力は、ハードウェアだけではありません。EDIFIER ConneXアプリを使えば、より詳細な音質設定が可能です。
9バンドイコライザーの可能性

アプリでは9バンドのグラフィックイコライザーが用意されており、好みの音質に追い込めます。デフォルトでもバランスの取れたサウンドですが、ジャンルによって微調整したいオーディオファンには嬉しい機能です。
筆者のおすすめ設定は以下の通りです。
- ジャズ・クラシック:中高音域をわずかに持ち上げ、空間表現を強調
- ポップス・ロック:低音を+2dB、高音を+1dBでメリハリをつける
- 映画・ドラマ:低音を+3dB、ボーカル帯域を+1dBでセリフ聞こえを改善
物理操作の使い分け

背面のダイヤルも便利ですが、デスクに座ったままの操作ならリモコン、ソファで寛ぎながらならアプリと、使い分けが自然と決まります。いずれにせよ、多様な操作手段が用意されているのは、マルチシナリオを標榜するM90ならではの配慮と言えるでしょう。
アプリは以下からダウンロードが可能です👇
EDIFIER ConneXアプリのすべて M90をもっと便利に楽しむ方法
M90の実力を最大限に引き出すために欠かせないのが、専用アプリ「EDIFIER ConneX」です。このアプリを使うことで、スピーカーの背面にある物理ボタンやリモコンだけでは調整しきれない細かな設定が可能になります。ここでは、アプリの特徴や使い方、実際に使ってみた感想を詳しく解説します。
アプリの基本情報 対応OSとダウンロード方法
EDIFIER ConneXは、Edifier社が提供する公式のコントロールアプリです。スピーカー製品とヘッドホン製品の両方に対応しており、M90ももちろん対象モデルとなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応OS | iOS 13以上、Android 6.0以上 |
| 対応言語 | 日本語を含む14言語以上 |
| ダウンロード先 | Apple App Store、Google Play |
| 価格 | 無料 |
| ファイルサイズ | 約92~106MB |
ダウンロード方法は簡単です。お使いのスマートフォンでApp StoreまたはGoogle Playを開き、「EDIFIER ConneX」と検索してください。開発元が「Edifier International Limited」または「BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD.」となっているものが正規アプリです。
アプリでできること M90の機能を拡張する
M90をアプリに接続すると、以下のような設定が可能になります。これらの機能は、リモコンや本体の物理操作だけでは実現できないものばかりです。
1. 9バンドグラフィックイコライザーで好みの音作り
M90の背面には低音と高音を調整するノブがありますが、アプリを使えばより細かな音質調整が可能です。9バンドのグラフィックイコライザーを使って、50Hzから20kHzまでの周波数帯域を自在に調整できます。
例えば、ジャズを聴くときは中音域を少し持ち上げてボーカルの存在感を強調したり、映画を観るときは低音域を強化して迫力を出したりと、用途に合わせて瞬時に切り替えられます。プリセットも用意されているので、細かい調整が苦手な方でも安心です。
2. ルーム補正機能で設置場所に最適化
これは特に注目したい機能です。M90を置く場所によって、音の響き方は大きく変わります。例えば、壁際に置いた場合は低音が強調されすぎることがありますし、机の上に直置きした場合は机の反射音で音が濁ることがあります。
アプリでは「音響空間」と「デスクトップコントロール」という設定ができ、設置環境に合わせて音を補正できます。
- 音響空間(アコースティックスペース):スピーカーと壁の距離に応じて低音のバランスを調整します。壁際に置く場合は-2dB、角に置く場合は-4dBが推奨されています。
- デスクトップコントロール:机の上に直置きした場合の反射音を抑える機能です。スピーカースタンドなどで耳の高さまで上げている場合はOFFでも問題ありません。
3. マルチポイント接続の設定
M90の特徴のひとつであるマルチポイント接続(2台のBluetooth機器を同時に待機させる機能)は、このアプリを通じて設定します。PCとスマートフォンを同時に接続しておけば、PCで音楽を聴いている最中にスマホに電話がかかってきたとき、自動的に着信音が流れます。手動で接続を切り替える手間がなくなり、とても便利です。
4. ファームウェアアップデート
アプリを通じて、M90の内部ソフトウェア(ファームウェア)を最新バージョンにアップデートできます。新しい機能の追加や動作の安定化が行われる場合があるので、定期的にチェックすることをおすすめします。
実際の接続手順と注意点
アプリの使い方はとてもシンプルです。
注意点がいくつかあります。
まず、アプリを使うためには位置情報の許可が必要な機種があります。これはBluetooth機器を検出するために必要な権限で、位置情報そのものを収集しているわけではありません。許可を求められた場合は、アプリの使用を許可してください。
また、アプリの対応モデルリストにはM90の名前が明記されていない場合がありますが、M90は本アプリの対応製品です。接続できない場合は、スマホのBluetooth設定でM90と一度ペアリング解除し、再接続してみてください。
アプリの評価と実際の使用感
Google Playでの評価は3.7(3500件以上)と、おおむね良好です。ユーザーレビューを見ると、イコライザーのカスタマイズ機能やファームウェアアップデート機能を高く評価する声が多い一方で、一部の旧モデルとの接続安定性を指摘する声もあります。
筆者も実際にM90とアプリを組み合わせて使ってみましたが、設定はスムーズで、EQを調整するたびに音の変化がすぐに反映されるのが気持ちよかったです。特にルーム補正機能は、リビングとデスクでM90を使い回すような場合に重宝します。「壁際用」「机上用」など、場所ごとに設定を保存できないのが少し惜しい点ですが、切り替え自体は数秒で終わります。
まとめ アプリはM90の「隠しメニュー」
EDIFIER ConneXアプリは、M90の潜在能力を引き出すための「隠しメニュー」のような存在です。物理操作だけではできない細かなチューニングが可能になり、自分だけの理想の音に近づけられます。
特に「ルーム補正機能」と「9バンドEQ」は、このアプリならではの価値です。M90を購入したら、ぜひ一度アプリをダウンロードして、自分好みのセッティングを探してみてください。きっと、スピーカーとの付き合い方がもっと楽しくなるはずです。
気になるポイント|M90は「手動選択式」MR3は「自動式」?入力切替の違い

ここで一つ、M90とMR3で大きく異なるポイントをご紹介します。それは「入力ソースの扱い方」です。ここは私自身の使い方ではデメリットと感じました。
MR3は、接続されたすべての入力ソースからの音を同時に鳴らすことができる特殊な仕様のスピーカーです。例えば、PCの音を流しながら、同時にスマホからBluetoothで音楽を再生することも理論上は可能で、「入力切り替え」という概念がなく自動で切り替わり出力されます。そのため、切り替えの手間はありませんが、意図しない音が混ざってしまうリスクもあります。
一方、M90はよりオーソドックスな設計を採用しています。HDMIやUSB-C、AUX、Bluetoothなど複数の入力端子を持ちますが、同時に再生されるのは1つの入力だけです。再生したい機器に合わせて、リモコンや背面のノブを押すなどして手動で入力ソースを切り替える必要があります。
この違いは、製品の設計思想の違いと言えます。MR3のようなモニタースピーカーは複数の音源を比較・確認するための「作業用」として、M90のようなマルチメディアスピーカーは一つの音源に集中して楽しむ「鑑賞用」として考えられているからかもしれません。
筆者としては、どちらが優れているということではありませんが、使い始めの頃に切り替えのボタンを押さずに「Bluetoothで音楽を再生できない!」と焦ってしまった経験から、この仕様の違いを知っておくとスムーズに使いこなせると思います。「自動で切り替わらないのは不便」と感じるか、「混ざらなくて安心」と感じるかは、あなたの使い方次第です。
購入前に知っておきたい|M90の設置・環境づくりのコツ
M90を最大限に楽しむには、設置環境にも少し気を配るとぐっと音質が向上します。ここでは、実際に試してわかった設置のコツをまとめます。
スピーカーの向きと角度について。M90はニアフィールドリスニングを念頭にチューニングされているため、ツイーターが耳の高さに来るように設置するのが基本です。デスクに直置きすると机面に向かって音が反射しやすいため、インシュレーターやスピーカースタンドを使って数cm持ち上げるだけで、中高音のクリアさが格段に変わります。付属のインシュレーターは意外と優秀なので、まずはそちらから試してみてください。
壁との距離も重要です。M90の背面にはバスレフポートがあり、壁に密着させると低音が過剰に膨らむことがあります。少なくとも10〜15cm程度の余裕を確保するだけで、低音のタイト感がぐっと改善します。アプリのルーム補正機能と組み合わせると、さらに理想的なバランスに整えられます。
左右の間隔については、デスク使用であれば60〜80cm程度を目安にスピーカー同士を離すと、ステレオ定位感が自然になります。近すぎると音像が中央に固まってしまうため、モニターの両脇に均等に配置することを意識してみてください。
ケーブルの取り回しについても触れておきます。M90はアクティブ側(右)とパッシブ側(左)の間を専用ケーブルで接続する仕様です。このケーブルの長さが約1.5mあるため、デスクのサイズが80cm前後であれば余裕を持って配置できます。ただし、左右のスピーカー間距離が広い場合(リビング使用など)は延長ケーブルが必要になる場合があります。購入前に設置予定の幅を確認しておくと安心です。
音量と近隣への配慮について。M90は100Wという出力を持つため、ボリュームを上げると想像以上の音量になります。特にマンションや集合住宅での使用では、夜間の音量管理に注意が必要です。深夜のリスニングはヘッドホン出力端子(AUX経由)と組み合わせたり、アプリのEQで低音を控えめにしたりといった工夫が有効です。
Q&A

- Qテレビに接続して使いたいのですが、HDMI eARC対応テレビでなくても使えますか?
- A
はい、ご利用いただけます。HDMI eARC非対応のテレビでも、光デジタル入力に対応しているテレビなら付属の光デジタルケーブルで接続可能です。ただし、eARC対応テレビと接続した場合に比べると、テレビリモコンでの音量操作の快適さや音声の転送品質に若干の違いがある場合があります。テレビのHDMI端子がARC(またはeARC)に対応しているかどうかは、お使いのテレビの取扱説明書や仕様一覧でご確認ください。
- QiPhoneでLDAC接続はできないと聞きましたが、それでも高音質で聴く方法はありますか?
- A
おっしゃる通り、iPhoneはLDACコーデックに対応していないため、Bluetooth接続時はAACコーデックでの再生となります。それでも高音質で楽しみたい場合は、USB-Cケーブルを使った有線接続がおすすめです。iPhone 15シリーズ以降のUSB-C端子搭載モデルなら、付属のUSB-Cケーブルで直接接続することで、より高品位なサウンドが楽しめます。Lightning端子のiPhoneをお使いの場合は、別途デジタルカメラアダプターなどを経由する方法もあります。
- Qデスクの上に置くスペースが限られています。横幅133mmとありますが、実用的な設置スペースの目安を教えてください。
- A
M90の横幅は133mmと、一般的なA4用紙の短辺(210mm)よりもかなりコンパクトです。実用的な設置スペースとしては、左右のスピーカーの間にPCモニターを置く場合、横幅80cm程度のデスクでも十分配置可能です。背面にはバスレフポート(穴)があるため、壁からは最低でも10cm程度の余裕があると低音の再生がより自然になります。また、スピーカーは耳の高さにツイーターが来るように設置すると、最もバランスの良い音で楽しめます。付属のインシュレーターを使えば、デスクとの共振も抑えられます。
- Qサブウーファーを追加したいのですが、どのような製品を選べば良いですか?
- A
M90の背面にはSUB OUT端子(サブウーファー出力端子)が搭載されています。接続できるのは、アクティブサブウーファー(アンプ内蔵タイプ)です。Edifier製のサブウーファーなら相性が良いですが、他社製品でもRCA入力端子を備えたものであれば接続可能です。選び方のポイントとしては、M90の4インチドライバーが得意とする50Hz以上の低音とクロスオーバー(再生帯域の切り替え)が自然に行える製品が理想的です。EdifierのT5(別売り)などが定番の組み合わせとしておすすめです。
- QアプリでEQをカスタマイズできるそうですが、設定は本体に保存されますか?
- A
EDIFIER ConneXアプリで調整したEQ設定は、アプリを使用しているデバイス側で管理されます。アプリでEQを変更するとその時点で再生中の音質は変わりますが、アプリを終了したり、別のデバイスからBluetooth接続した場合には、本体のデフォルト設定(またはリモコンで最後に選んだプリセット)に戻ります。日常使いではリモコンで手軽に3つのプリセットを切り替え、じっくり聴きたいときだけアプリで微調整するという使い分けが便利です。
まとめ|M90はどんな人におすすめか?

約1週間の使用を経て、M90の立ち位置が明確に見えてきました。このスピーカーは、以下のようなユーザーに強くおすすめできます。
総合評価
- デザイン: ⭐⭐⭐⭐ (シンプルでどんな部屋にも馴染む)
- 音質: ⭐⭐⭐⭐ (このサイズでここまで出るかという驚き)
- 接続性: ⭐⭐⭐⭐⭐ (HDMI eARCを含む多彩な入力)
- コストパフォーマンス: ⭐⭐⭐⭐ (機能を考えれば妥当な価格)
Edifier M90は、デスクトップからリビングまでをカバーする真の「クロスシナリオ」オーディオソリューションです。HDMI eARCという新たな武器を手に、M90はサウンドバー全盛の時代に一石を投じる存在と言えるでしょう。
もしあなたが、部屋ごとにスピーカーを買い替える無駄を省き、高音質で統一されたオーディオライフを送りたいと考えているなら、M90はその期待に応えてくれるはずです。
\100Wの衝撃を体感せよ!/
【参考資料】
Edifier公式製品情報 / PCM「書架喇叭支援 HDMI eARC?」(2026.02.10) / ITmedia「Edifier M90登場」 (2026.01.07) / 普洛影音網「Edifier M90全方位機能」(2026.01.23) / TechRadar「Edifier M90 hands-on」(2026.01.06)
【企業情報】
Edifier(エディファイアー)企業情報
| 企業名 | Edifier(エディファイアー) |
| 公式サイト | https://www.edifier.com/ |
| 商品の特徴 | |
| おすすめユーザー |
手頃な価格で高品質な音を求める方
デザイン性と機能性を両立させたい方
|
Edifier(エディファイアー)は1996年に設立された中国発祥のオーディオブランドで、現在では世界中で愛されるスピーカーメーカーに成長しました。ブランド名は「Edify(啓発する、教える)」と「Amplifier(アンプ)」を組み合わせた造語で、音を通じて人々の生活を豊かにするという想いが込められています。
同社の最大の魅力は、手の届きやすい価格帯ながら、音質やデザインに一切の妥協をしない製品づくりにあります。木材を使った温かみのあるキャビネットから、モダンなデスク周りに馴染むミニマルデザインまで、ライフスタイルに合わせた幅広いラインナップが特徴です。
初心者からオーディオ愛好家まで満足させる堅実な音作りと、BluetoothやHDMI eARCといった最新技術への対応の早さも評価されています。「部屋の雰囲気を壊さず、良い音で音楽を楽しみたい」という方や、「初めての本格スピーカーとして失敗したくない」という方に、特に信頼されているブランドです。
これまでにもEdifierの関連記事を多く執筆。以下からご覧ください👇



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