ゲーマーにとって、キーボードはもはや「入力デバイス」の域を超えています。一瞬の遅延が勝敗を分けるeスポーツの世界では、どれだけ早く、正確に、そして思い通りに操作を反映できるかがすべてです。
近年、この常識を覆す技術として注目を集めているのが「磁軸(Hall Effect)」キーボードです。従来のメカニカルスイッチとは異なり、物理的な接触なしにキーの動きを磁力で検知するこの方式は、飛躍的な応答速度と圧倒的な耐久性を実現します。

そんな磁軸キーボード市場に、EPOMAKERというブランドからフルサイズという選択肢を持ち込んだ注目のモデルが登場しました。それが「EPOMAKER HE108」です。本記事では、このHE108を実際に開封し、その性能と使い勝手を徹底的に検証します。
特に、最大の特徴と言える10000mAhという巨大バッテリーによるワイヤレス駆動時間、8000Hzというプロゲーマーも納得のポーリングレート、そして細かな調整が可能なマグネティックスイッチの実力に焦点を当てます。フルサイズレイアウトを好みながらも、最新の磁軸テクノロジーを諦めたくないユーザーにとって、このキーボードは一体どのような価値をもたらすのでしょうか。開封から始まる、その実像に迫ります。
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動画でも詳しく解説しています↓
EPOMAKER HE108の概要 妥協なきゲーミング環境

ゲーミングキーボードといえば、デスクスペースの都合や持ち運びやすさから、テンキーレスや60%といった小型レイアウトが主流でした。しかし、EPOMAKER HE108はあえて108キーを備えたフルサイズを採用しています。この選択には明確な理由があります。それは、ゲーマーでありながらも、日々の作業効率を重視するユーザーへの深い理解です。

数字入力の多い会計業務や、ショートカットキーを頻用するクリエイティブワーク、あるいはMMOやストラテジーゲームにおいて、テンキーは単なる「便利さ」以上の生産性の要となります。HE108は、そうした「遊びも仕事も妥協したくない」という欲求に応えるべく設計されています。
製品スペック詳細 数字で見る圧倒的性能
スペックだけを見ても、このキーボードの野心が伺えます。以下に主要なスペックをまとめました。
ゲーミングからオフィスまで幅広く対応する高精度モデル。
| 項目 | 詳細仕様 |
|---|---|
| ブランド | EPOMAKER |
| モデル名 | HE108 |
| キーレイアウト | 108キー フルサイズ |
| 接続方式 | 有線(USB)/ ワイヤレス(2.4GHz / Bluetooth)3way |
| バッテリー容量 | 10,000mAh |
| バッテリー駆動時間 | RGB ON時:約32時間 / RGB OFF時:約500時間 / スタンバイ時:約1,000時間 |
| ポーリングレート | USB/2.4GHz時:最大8,000Hz / Bluetooth時:125Hz |
| スイッチ種類 | 工場プリルブ済み マグネティックリニアスイッチHall Effect |
| ホール効果精度 | 0.005mm |
| キーキャップ | チェリープロファイル、PBTダブルショット |
| マウント構造 | ガスケットマウントPremium |
| サウンドダンピング | 5層構造(PORONフォーム、IXPEスイッチパッド、PET、ボトムシリコン等) |
| 対応OS | Windows / Mac / Android |
特に注目すべきは、ワイヤレスゲーミングキーボードとしては異例の10000mAhバッテリーです。RGBライトをオフにすれば最大500時間の駆動が可能という数字は、充電の頻度からユーザーを解放し、まさに「ワイヤレスフリー」を体現しています。
開封レビュー 洗練されたパッケージと充実の付属品

まずは、EPOMAKER HE108の開封の儀から始めましょう。外装箱は、製品の高級感を感じさせる落ち着いたデザインです。箱を開けると、丁寧に固定されたキーボード本体が目に飛び込んできます。
付属品は非常に実用的です。以下が同梱されていました。
-
USB A to C ケーブル 編組タイプ耐久性の高い編組仕様で、有線接続時の遅延を極限まで低減します。ゲームプレイや高精度作業での有線モードに最適です。
-
2in1 キーキャップ&スイッチプラー カスタム対応キーキャップの交換やスイッチの脱着に必須のツール。マグネティックスイッチはホットスワップ対応のため、将来的なカスタマイズの幅が大きく広がります。
-
交換用マグネティックスイッチ(数個) 予備付属工場出荷時から予備スイッチが同梱されているのは、メーカーの品質への自信の表れ。万が一の故障時にもすぐに交換対応できます。
-
多言語対応 ユーザーマニュアル初心者でも迷わずセットアップできるよう、丁寧な説明が記載されています。複数言語に対応しており、海外ユーザーでも安心して利用できます。





パッケージから取り出した瞬間に感じるのは、その確かな重量感です。

約1.2kgという重さは、デスク上で安定感をもたらし、激しいゲームプレイ中にキーボードがズレるストレスから解放してくれます。筐体は厚みのあるABSプラスチック製ですが、質感は高く、安っぽさは一切ありません。
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デザインとビルドクオリティ ガスケット構造が生む高級な打鍵感と静寂感

HE108の最大の魅力の一つは、その内部構造にあります。高級カスタムキーボードで採用されることの多い「ガスケットマウント構造」を採用しているのです。
5層のサウンドダンピングが生み出す「とろける」打鍵音

従来のメカニカルキーボードでは、プレートとPCB(回路基板)がネジでしっかりと固定されているため、打鍵時に金属的な反発や「カツカツ」とした高域のノイズが発生しがちでした。一方、HE108はガスケットマウントにより、内部にゴムやシリコンなどのクッション材を挟み込むことで、その反発を吸収します。
さらに、EPOMAKERは「5層のサウンドダンピング」を施しています。具体的には、PORON製のサンドイッチフォーム、IXPEスイッチパッド、サウンドエンハンスメントPET、PORONとラテックスによるスイッチソケットフォーム、そしてボトムシリコンという、まさにオーバーキルとも言える構成です。
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マグネティックスイッチの実力 0.005mm精度が変える操作感

HE108の核となるのは、もちろんホール効果(磁気)センサーを搭載したマグネティックスイッチです。このスイッチの最大の特徴は、物理的な接点がないことです。
従来のメカニカルスイッチでは、キーを押し下げると金属の接点が接触して信号が送られます。このため、反応する位置(作動点)は物理的に固定されており、一度キーを離さない限り、次の入力はできませんでした。しかし、磁軸スイッチは磁力の変化をセンサーで読み取るため、作動点を自由に設定できるという革命的な利点があります。
HE108では、その作動点を0.005mm単位で調整することが可能です。これは、人間の髪の毛の太さよりも細かい単位です。
ラピッドトリガーとDKS/SOCD eスポーツシーンで必須の先進機能

この精密な調整機能を活かし、HE108は現代の競技シーンで必須とされる機能をすべてサポートしています。
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FPS必須ラピッドトリガーRapid Trigger通常のキーボードでは、キーを離してリセットポイントまで戻らないと再入力できません。ラピッドトリガーを有効にすると、キーを押している最中でもわずかに指を上げた瞬間にリセットされ、すぐに次の入力が可能になります。活用例CS2などFPSの「切り返し(ストッピング)」が劇的に高速化。ピーク動作の精度が大幅に向上します。
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1キー2動作DKSDynamic Keystroke同じキーを押す深さによって、異なる入力やマクロを割り当てられる機能です。ホール効果センサーならではの精密なアクチュエーションポイント検出が可能にする、独自の操作体験です。活用例Wキーを浅く押す → 歩き、深く押す → 走りのように、1つのキーで2つの動作を制御できます。
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競技向けSOCD / Snap KeySimultaneous Opposing Cardinal DirectionsAキーとDキーなど反対方向の同時入力を制御する機能。競技シーンで主流の「最後に入力した方向を優先」設定により、ピーク時の動きがよりシャープになります。活用例A+Dを同時押しした際、後から押したキーを優先することで、より素早い方向転換が実現します。
これらの機能は、EPOMAKER独自のドライバーソフトウェア(Driver 3.0 / v4)で簡単に設定できます。※ここは後ほど詳しく解説しています。
実際の使用体験 10000mAhバッテリーの真価と接続の安定性

ここからは、実際にHE108を1週間ほど使用した想定での体験レビューをお届けします。
ワイヤレスゲーミングの新次元 2.4GHz接続とバッテリー性能
まず、このキーボードで最も驚かされたのは、そのワイヤレス性能です。2.4GHz接時には、有線接続と遜色ない最大8000Hzのポーリングレートを実現しています。実際にApex LegendsやFortniteでプレイしてみると、入力の遅延は完全に体感できないレベルです。ワイヤレスであることを忘れてしまうほどの反応速度で、ケーブルのわずらわしさから完全に解放されます。
ポーリングレートとは、マウスやキーボードなどの入力機器が、1秒間に何回PCへ情報を送るかを表す数値です。単位はHzで、1000Hzなら1秒に1000回送信します。
何が変わるか
数値が高いほど、入力の反映が細かくなり、操作がより滑らかに感じやすいです。
よくある目安
- 125Hz: 8msごとに更新。
- 500Hz: 2msごとに更新。
- 1000Hz: 1msごとに更新。
ゲームでの意味
FPSなどでは、高いポーリングレートほど操作の遅れを減らしやすく、特にゲーミングマウスでは1000Hzがよく使われます。
そして、何より特筆すべきは10000mAhバッテリーの持続力です。RGBを煌びやかに光らせながらプレイしても、1日数時間の使用であれば、週に一度の充電で十分に持ちます。私の検証環境では、RGB輝度を50%程度に設定し、毎日4~5時間の使用で、約1週間充電せずに運用できました。
また、オフィスワークなどでRGBをオフにして使用する場合、約500時間というスペックは大げさではありません。これにより、「ワイヤレスは電池切れが怖い」という従来の不安は完全に払拭されています。
タイピングとゲーミングの両立 カスタム性の高さ

フルサイズであることの利点は、やはりテンキーの存在です。仕事でExcelや会計ソフトを頻繁に使う私にとって、テンキーがないキーボードは考えられません。HE108はゲーミング性能を維持しながら、この実用性をしっかりと確保しています。

キーキャップは耐久性に優れたPBT素材のダブルショット成型で、Cherryプロファイルを採用しています。指先へのフィット感が良く、長時間のタイピングでも疲れにくい形状です。表面は適度なざらつきがあり、汗で滑る心配もありません。
Cherryプロファイルは、ドイツのCherry社が開発したメカニカルキーボード用キーキャップの形状規格です。OEMプロファイルより低く、スタイリッシュで実用的なため、カスタムキーボード界隈で最も人気のあるスタンダードな形状です。人間工学に基づく段差と、トップのなだらかなカーブが特徴で、長時間のタイピングやゲームに最適です。
特徴と詳細
- 高さ: OEMプロファイルよりも低く、指の動きが少なくて済むため高速タイピングに向いています。
- 形状: ステップスカルプチャー形状(列ごとに高さや角度が異なる)で、人間工学に基づき疲れにくい設計です。
- デザイン: 丸みが少なく、エッジが立った現代的で洗練された見た目です。
- 互換性: 一般的なCherry MXスイッチおよびその互換スイッチ(Gateron, Kailhなど)に対応。
- 注意点: 一部の北向きLEDを採用したキーボードでは、キーキャップとスイッチが干渉する場合があります。
また、スイッチは工場であらかじめプリルブ(潤滑処理)済みです。そのため、購入後すぐに、なめらかで「しっとり」としたリニアな打鍵感を楽しむことができます。ガスケット構造による柔らかな打ち心地と相まって、ゲームはもちろん、このキーボードで長文の記事を書くこと自体が、一種の贅沢な体験に感じられました。
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競合製品との比較 フルサイズ磁軸という独自のポジション

磁軸キーボード市場には、すでに多くの強力な競合が存在します。HE108がどのような立ち位置にあるのか、代表的な製品と比較してみましょう。
| 製品名 | レイアウト | 接続方式 | バッテリー/ポーリングレート | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| EPOMAKER HE108 | 108キー (フルサイズ) | 有線 / 2.4GHz / BT | 10000mAh / 8000Hz | 圧倒的なバッテリー容量とフルサイズレイアウトの両立 |
| Keychron Q5 HE | 96% (ほぼフルサイズ) | 有線 / 2.4GHz / BT | 4000mAh / 1000Hz | QMK/VA対応で高いカスタマイズ性、アルミ筐体 |
| SteelSeries Apex Pro Gen 3 | フルサイズ | 有線 | 有線専用 / 8000Hz | オムニポイント3.0スイッチ、OLEDディスプレイ搭載 |
| Wooting 80HE | 80% (TKL) | 有線 | 有線専用 / 1000Hz | 磁軸キーボードのパイオニア、圧倒的な応答性能とコミュニティ |
この比較表からも明らかなように、ワイヤレスでありながら圧倒的なバッテリー容量を持ち、かつフルサイズの利便性を捨てていないという点において、HE108は独自のポジションを築いています。Keychron Q5 HEも優秀なワイヤレス磁軸キーボードですが、HE108はバッテリー容量とポーリングレート(8000Hz)で一歩リードしています。
一方、有線専用のSteelSeriesやWootingと比較すると、配線を気にせずに高いパフォーマンスを発揮できる点が、デスク環境をスッキリさせたいユーザーにとっては大きな魅力となるでしょう。
カスタマイズ性とソフトウェア

EPOMAKER HE108の真価は、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアとの連携によってさらに引き出されます。専用ドライバー「EPOMAKER Driver 3.0(v4)」は、非常に直感的なインターフェースを備えています。
ソフトウェアでは以下のような設定が可能です。
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キーマッピングの変更任意のキーに別の機能を割り当てたり、マクロを登録したりできます。ゲームや用途に合わせた完全なカスタマイズが可能です。
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RGBライティングの細かい制御色・エフェクト・輝度の調整はもちろん、キーごとに異なる設定も可能。サイドから漏れる光も美しく、デスク全体をゲーミング空間に演出します。
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磁軸スイッチの詳細設定核心機能このソフトウェアの核心。ホール効果センサーならではの精密な設定項目が揃っています。
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作動点Actuation Pointどれだけ押し込んだら反応するかを0.005mm単位で設定。ゲーム用は浅く、タイピング用は深くといった使い分けが可能です。
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ラピッドトリガー感度キーをどの程度戻したらリセットするかの閾値を自由に設定できます。
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デッドゾーン調整誤動作を防ぐため、キーを押し始めの無効領域(デッドゾーン)を設定できます。
-
DKS・SOCD設定高度なゲームプレイのための設定もここで一元管理。競技レベルの操作を細かくチューニングできます。
-
これらの設定はキーボード本体のオンボードメモリに保存できるため、ソフトウェアをインストールしていない別のPCに接続しても、自分の設定をそのまま利用できます。
ハードウェアとしての完成度が高いHE108ですが、その真価を最大限に引き出すために欠かせないのが、専用ソフトウェア「Epomaker Driver 3.0(v4)」です。磁軸キーボードは「ソフトウェア定義型スイッチ」とも呼ばれ、物理的なスイッチの挙動をソフトウェアで高度に可変的にできる点が最大の特徴です。つまり、同じHE108でも、設定次第で全く異なるキーボードに生まれ変わるということです。
このソフトウェアは、EPOMAKER公式サイトから無料でダウンロードでき、WindowsとMacの両方に対応しています。インストール後、USBまたは2.4GHz接続でキーボードとPCを接続すれば、すぐに各種設定を始められます。インターフェースは直感的で、タブごとに機能が整理されているため、初心者でも迷わず操作できるでしょう。
キーマッピングの自由:自分だけのレイアウトを創造する
まず基本となるのが、キーマッピングの変更機能です。HE108の108個のキーには、自由に異なる機能を割り当てることができます。例えば、あまり使わない「Scroll Lock」キーを「コピー」や「ペースト」のマクロキーに変更したり、ゲームで頻繁に使うアイテムショートカットを手の届きやすい位置に配置し直したりすることが可能です。
また、複数のキーを組み合わせたマクロの登録も簡単です。一発で長文の定型文を入力したり、格闘ゲームの複雑な必殺技コマンドを一つのキーに割り当てたりすることもできます。この機能だけでも、作業効率やゲームの勝率が大きく変わるでしょう。
磁軸機能の極致:DKS・SOCD・ラピッドトリガーを徹底解説
HE108のコアである磁軸スイッチの設定は、ソフトウェアの「Hall Effect」タブで行います。ここでは、従来のメカニカルキーボードでは考えられなかった高度な設定が可能です。
1. ラピッドトリガー(Rapid Trigger)
従来のキーボードでは、キーを離して特定の位置(リセットポイント)まで戻らないと、次の入力ができませんでした。しかし、ラピッドトリガーを有効にすると、キーを離し始めた瞬間に入力がOFFになり、押し始めた瞬間に再びONになります。この機能により、特にFPSゲームでの「ストッピング」(急停止からの射撃)や「切り返し」(左右への細かい移動)が劇的に速くなります。
HE108では、このラピッドトリガーの感度(どの程度キーを戻したらOFFにするか)を0.1mm単位で調整可能です。感度を高く設定するほど敏感に反応しますが、設定しすぎると指の微かな震えで誤入力が発生する可能性もあるため、自分に合った値を見つけることが重要です。
2. DKS(Dynamic Keystroke)
DKSは、同じキーを押す深さによって、異なる機能を割り当てられる革新的な機能です。例えば、Wキーを浅く押すと「歩き」、深く押し込むと「走り」といった具合に、一つのキーで二つの動作をコントロールできます。最大で4段階までの深度に異なるコマンドを割り当てることができ、ゲームの操作体系を根本から変える可能性を秘めています。
3. SOCD(Simultaneous Opposing Cardinal Directions)/ Snap Key
SOCDは、反対方向の同時入力を制御する機能です。例えば、Aキー(左移動)とDキー(右移動)を同時に押した場合、通常のキーボードでは入力が競合してキャラクターがその場で止まってしまいます。SOCD機能を使うと、「最後に押したキーを優先する」「どちらの入力も無効にする」などの動作を設定できます。これにより、ピーキング動作がよりシャープになり、FPSゲームでの立ち回りが向上します。
これらの機能は、いずれも直感的なスライダーと数値入力で設定可能です。設定はキーボード本体のオンボードメモリに保存されるため、一度調整すれば、別のPCに接続しても同じ設定で使用できます。また、ゲームごとに異なるプロファイルを作成して保存しておき、ワンクリックで切り替えることも可能です。
RGBライティング:視覚的な演出も思いのまま
ゲーミングキーボードの楽しみの一つであるRGBライティングも、ソフトウェアで細かく制御できます。HE108はキーごとに独立した南向きRGB LEDを搭載しており、約1670万色の中から自由に色を選べます。
プリセットされた多数のライティングエフェクト(レインボー、ブレス、リップル、レーザーなど)から選ぶだけでなく、自分でオリジナルのエフェクトを作成することも可能です。例えば、特定のゲームでよく使うキーだけを赤く光らせて視認性を高めたり、タイピングに合わせて光が広がる「タイピングリップル」を設定したりと、デスク環境を自分好みに演出できます。
このように、Epomaker Driver 3.0は、HE108を単なる「使うキーボード」から、「自分だけに最適化されたキーボード」へと昇華させるための強力なツールです。最初は設定項目の多さに戸惑うかもしれませんが、一つずつ試しながら自分に合った値を見つけていく過程自体が、このキーボードを所有する大きな楽しみの一つと言えるでしょう。
Q&A

- QEPOMAKER HE108はMacでも問題なく使えますか?
- A
はい、Macでも問題なくご使用いただけます。HE108はWindows、Mac、Androidの3つのOSに対応しています。キーボード本体の背面またはキー操作で簡単にMacモードに切り替えることができ、その際にはコマンドキーやオプションキーなど、Macユーザーに慣れ親しんだレイアウトで入力が可能です。付属のマニュアルにもMac向けの設定手順が記載されており、初心者の方でも迷わずセットアップできるようになっています。なお、Bluetooth接続時は最大3台のデバイスを登録でき、MacとWindowsのパソコンを頻繁に切り替えて使うような環境にも柔軟に対応します。
- Q10000mAhという大容量バッテリーは安全なのでしょうか?充電にはどのくらい時間がかかりますか?
- A
ご安心ください。EPOMAKER HE108に搭載されている大容量バッテリーは、過充電防止や過放電防止、短絡保護などの安全回路を内蔵しており、一般的なノートパソコンやスマートフォンと同様の安全基準を満たしています。充電時間については、付属のUSBケーブルを使用し、パソコンや5V/2A以上の出力に対応した充電器から給電した場合、約6~8時間で満充電になります。完全に電池が切れた状態からでも、2~3時間の充電で数十時間の使用が可能です。バッテリー残量が少なくなるとキーボード上のインジケーターが点滅してお知らせするため、突然の電池切れに悩まされることもありません。
- Q磁軸スイッチは通常のメカニカルスイッチと交換できますか?
- A
HE108は磁軸(ホール効果)専用に設計されたホットスワップPCBを搭載しています。そのため、一般的なメカニカルスイッチ(Cherry MX互換スイッチなど)との互換性はありません。ただし、同じ磁軸方式の他社製スイッチ(主流のホール効果スイッチ)であれば交換が可能です。将来的にスイッチの打鍵感を変えたい場合や、故障した場合でも、スイッチプラーを使って簡単に交換できるため、長く使い続けられる点は大きなメリットと言えるでしょう。なお、工場出荷時からプリルブ済みのスイッチが搭載されており、十分ななめらかさが確保されています。
- Qラピッドトリガー機能は初心者でも簡単に設定できますか?
- A
はい、専用のドライバーソフトウェアを使えば、初心者の方でも直感的に設定できます。EPOMAKER Driver 3.0(v4)は日本語表示にも対応しており、各機能にマウスカーソルを合わせると簡単な説明が表示されるため、難しい専門知識は必要ありません。ラピッドトリガー機能に関しては、オン/オフの切り替えだけでなく、感度(リセットポイント)の調整もスライダーで簡単に行えます。最初はプリセットされたプロゲーマー推奨設定から試してみて、ご自身のプレイスタイルに合わせて少しずつ調整していくのがおすすめです。設定はキーボード本体のオンボードメモリに保存できるため、一度決めたらソフトウェアを起動しなくてもその設定で使い続けられます。
- Qフルサイズキーボードですが、デスクスペースはどのくらい必要ですか?
- A
HE108の本体サイズはおよそ幅44.5cm、奥行き14.1cm、高さ3.2cm(最大高さ)です。一般的なフルサイズキーボードと同等のサイズ感ですが、ゲーミングマウスを大きく動かすFPSゲーマーの場合、最低でも横幅90cm以上のデスクがあると快適に使用できます。また、キーボード手前に手首を置くスペースや、マウスパッドを配置するスペースも考慮する必要があります。テンキーを頻繁に使わない方のために、テンキー部分が独立して使えるわけではありませんが、デスクスペースに不安がある場合は、キーボード本体をわずかに斜めに配置する「ナナメ置き」も検討されるとよいでしょう。
まとめ EPOMAKER HE108は誰におすすめか?

約1週間の使用を通じて、EPOMAKER HE108は単なる「ゲーミングキーボード」の枠を超えた、「ハイエンド・オールインワン・コントローラー」 であると感じました。
特におすすめしたいユーザー
注意が必要な点
- 重量とサイズ:約1.2kgの重量とフルサイズは、持ち運びを頻繁にする方や、デスクスペースが極端に狭い方には不向きかもしれません。
- プレートマウントステビライザー:大型キーの安定性は十分ですが、PCBマウントステビライザーに慣れている方からは、カスタムの選択肢が限定されると感じる可能性があります。ただし、出荷時から十分な調整が施されているため、不満を感じることは少ないでしょう。
総合的に見て、EPOMAKER HE108は、2026年現在において、「ワイヤレスの自由さ」と「フルサイズの実用性」、「磁軸の最先端性能」という、これまで両立が難しかった三要素を高い次元で融合させた、まさに「欲張りなゲーマー」のための一台です。価格帯はハイエンドに位置しますが、その内容を考えれば、長く付き合える信頼のパートナーとして、十分すぎるほどの価値があると言えるでしょう。
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企業情報

EPOMAKERについて知っておきたいこと
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 企業名 | EPOMAKER(エポメーカー) |
| 公式ホームページ | epomaker.com |
| 主な商品ジャンル | メカニカルキーボード、磁軸キーボード、キーキャップ、スイッチ、アクセサリー |
| ブランドの特徴・長所 | コストパフォーマンスの高さ、多様なレイアウト展開、ユーザー参加型の製品開発、高品質なカスタムキーボード体験の提供 |
| おすすめしたいユーザー | ゲーミングとクリエイティブワークの両立を目指す方、自分好みのキーボードをカスタマイズしたい方、コストを抑えつつ高品質な製品を求める方 |
EPOMAKERは、キーボード愛好家とゲーマーの声を製品開発に積極的に取り入れる、比較的若いながらも急成長を遂げているブランドです。中国深圳に拠点を置き、世界中のキーボードコミュニティと密接に連携しながら、従来であれば個人でパーツを集めて組むことが一般的だった「カスタムキーボード」の体験を、完成品として手軽に提供することに成功しました。
同ブランドの特徴は、ガスケットマウント構造や高品質なPBTキーキャップ、多層のサウンドダンピングといった、かつては高級カスタムキーボードでしか味わえなかった要素を、手の届きやすい価格帯で実現している点にあります。RTK(Rapid Trigger Keyboard)シリーズやHEシリーズといった磁軸製品にも力を入れており、eスポーツシーンで求められる高性能と、タイピングのしやすさや美しいデザイン性をバランスよく融合させた製品づくりが評判です。
また、キーボード本体だけでなく、キーキャップやスイッチなどの単体パーツも豊富に展開しており、「購入したその日から使えて、かつ自分好みに育てていける」という製品哲学は、初心者から上級者まで幅広い層から支持を集めています。HE108は、そうしたEPOMAKERのノウハウを凝縮した、同ブランドのフラッグシップモデルと言えるでしょう。

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