現代のコンテンツ制作において、映像のクオリティはもちろんのこと、「音声」の品質は視聴者のエンゲージメントを左右する最も重要な要素の一つとなりました。どんなに美しい映像でも、音声が聞き取りづらければ、そのコンテンツの価値は半減してしまいます。特にVlogやインタビュー、ライブ配信といったシーンでは、クリアで安定した音声収録が不可欠です。
そんなクリエイターの悩みを解決するために登場したのが、DJIの最新ワイヤレスマイクシステム「DJI Mic Mini」です。その名の通り、驚くほどの小型・軽量化を実現しながら、DJIの培ってきた安定した伝送技術と高音質を両立させています。本記事では、このDJI Mic Miniが本当にあなたの制作環境に革命をもたらすのかを徹底的に検証します。

開封から付属品の詳細、技術的な性能の深掘り、カメラやスマートフォンでの具体的な使い方、そして気になる競合製品との比較まで、DJI Mic Miniの「選び方」「性能」「使い方」を網羅的に解説し、あなたの最適なマイク選びをサポートします。
◆DJI Mic Mini ※リンク先から製品の購入バリエーションが用意されています
\プロの音質を、手のひらサイズで/
- 【開封レビュー】DJI Mic Miniの超コンパクトな全貌と付属品
- DJI Mic Miniの「性能」を深掘り!400m伝送とノイズキャンセリングの技術的裏付け
- 【実録】DJI Mic Miniの「使い方」:カメラ・スマホ接続からMimoアプリ連携まで
- DJI Mic Miniと競合製品を徹底比較:DJI Mic 3、Hollyland Lark M2Sとの「選び方」
- 購入オプション別「選び方」1TX vs 2TX、そして充電ケースの必要性
- DJI Mic Miniが切り拓く「超軽量ワイヤレス録音」の未来
- 【Q&A】DJI Mic Miniに関するよくある5つの疑問
- まとめ DJI Mic Miniはこんな人におすすめ!
【開封レビュー】DJI Mic Miniの超コンパクトな全貌と付属品

DJI Mic Miniの最大の魅力は、その圧倒的な携帯性にあります。パッケージを開封し、トランスミッター(送信機)を手に取った瞬間に、そのコンセプトが明確に伝わってきます。トランスミッター単体の重量はわずか10g。これは、一般的な単三電池よりも軽く、クリップで衣服に装着しても、その存在をほとんど意識させないレベルです。
この超軽量設計は、特にVloggerや機材をミニマルにしたいクリエイターにとって、大きなアドバンテージとなります。目立たないデザインは、被写体の外観を損なうことなく、自然な映像表現を可能にします。
DJI Mic Miniの同梱品一覧と各パーツの役割

DJI Mic Miniは、購入オプションによって同梱物が異なりますが、ここでは最も一般的な「1 TX + 1 RX」モデル、およびアクセサリーを含むフルセットを想定して、その豊富な付属品とそれぞれの役割を解説します。
| 付属品名 | 数量 | 主な役割と特徴 |
|---|---|---|
|
DJI Mic Mini トランスミッター(TX)
Core
|
1台または2台 | 音声を拾い、レシーバーに送信する超軽量マイク。内蔵マイクは全指向性。 |
|
DJI Mic Mini レシーバー(RX)
Core
|
1台 | トランスミッターからの信号を受信し、カメラやスマホに出力する。 |
|
DJI Mic Mini 充電ケース
Optional
|
1個 | トランスミッターとレシーバーを収納・保護し、充電とペアリングを自動で行う。 |
|
DJI Mic Mini ウィンドスクリーン(ブラック/グレー)
|
各1個 | 屋外での風切り音を効果的に低減する。2色展開で服装に合わせやすい。 |
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DJI Mic Mini カメラ音声ケーブル(3.5 mm TRS)
|
1本 | レシーバーと一眼レフカメラやビデオカメラのMIC IN端子を接続する。 |
|
DJI Mic Mini クリップマグネット
|
1個 | 衣服にクリップで留められない場合に、マグネットで簡単に装着できるようにする。 |
|
DJI Mic Mini コンパクトキャリーポーチ
|
1個 | 全てのコンポーネントをまとめて持ち運ぶための小型ポーチ。 |
|
DJI Mic Mini スマートフォンアダプター(Type-C)
|
1個 | レシーバーをUSB Type-Cポートを持つスマートフォンに接続する。 |
|
DJI Mic Mini スマートフォンアダプター(Lightning)
|
1個 | レシーバーをLightningポートを持つiPhoneに接続する。(別売またはセットによる) |
|
DJI Mic スプリッター充電ケーブル
|
1本 | トランスミッターとレシーバーを同時に充電するためのケーブル。 |
特に注目すべきは、クリップマグネットの存在です。従来のワイヤレスマイクでは、厚手の服やデリケートな素材の服にクリップで留める際に手間取ることがありましたが、このマグネットを使用すれば、服を挟むだけで瞬時に装着が完了します。これは、撮影現場でのストレスを大幅に軽減する、非常に実用的な工夫と言えます。
私が選んだのはDJI Mic Mini(1 TX + 1 RX)の組み合わせ

実際に私が購入した際の開封シーンはこんな感じでした。








本記事の執筆にあたり、私が最終的に選んだのは、最もシンプルな「DJI Mic Mini (1 TX + 1 RX)」の組み合わせでした。この選択の背景には、私の主な使用目的が自宅内でのガジェットレビューや製品紹介に限定されているという点があります。
屋外での長時間の撮影や、複数人でのインタビューを想定していないため、トランスミッターが2台必要な2TXモデルや、携帯性と合計駆動時間を重視した充電ケース付きのモデルは、オーバースペックと判断しました。
また、主な収録環境はiPhoneと一眼レフカメラへの接続を想定しています。この1TX/1RXのセットであれば、必要なアダプターとケーブルが全て揃っており、すぐに高音質な収録を開始できます。

充電ケースがない分、初期費用を抑えつつ、超軽量なトランスミッターの恩恵を最大限に享受できる、ソロクリエイターにとって最も合理的でコストパフォーマンスの高い選択だと感じています。
◆DJI Mic Mini (1 TX + 1 RX)
DJI Mic Miniの「性能」を深掘り!400m伝送とノイズキャンセリングの技術的裏付け

DJI Mic Miniは、そのコンパクトなサイズからは想像もつかないほどの高性能を秘めています。ここでは、その核となる技術、特に「伝送距離」と「ノイズキャンセリング」に焦点を当て、専門的な視点からその実力を解説します。
2.4GHz帯ワイヤレス伝送の安定性と電波法上の位置づけ

DJI Mic Miniは、多くのワイヤレスマイクと同様に2.4GHz帯の周波数を使用して信号を伝送します。この帯域の最大の特徴は、免許が不要で誰でも自由に利用できる点にあります。
DJI Mic Miniが公称する最大伝送距離は400m(見通し距離)です。これは、一般的な2.4GHz帯のワイヤレスマイクと比較しても非常に長く、DJI独自の最適化された伝送プロトコルとアンテナ設計によって実現されています。しかし、2.4GHz帯はWi-FiやBluetoothなど、他の多くの無線機器と共用されているため、電波干渉を受けやすいという特性も持ち合わせています。

DJI Mic Miniは、この干渉リスクを最小限に抑えるために、周波数ホッピングや適応型周波数選択(AFS)といった技術を採用していると考えられます。これにより、使用中に混雑していないチャンネルを自動で探し出し、安定した接続を維持することが可能となります。
また、日本国内でこの種のワイヤレスマイクを使用するにあたり、ユーザーは特別な手続きを必要としません。これは、DJI Mic Miniが日本の電波法において、特定小電力無線局として分類されるためです。
権威性のある資料の引用
総務省の資料「免許を要しない無線局の分類と主な用途等」によると、ワイヤレスマイクのような音声の「データ伝送」を行う機器は、2.4GHz帯を使用する場合、特定小電力無線局の「データ通信」に分類されます。これにより、ユーザーは特別な免許なしに、技術基準適合証明(技適マーク)を受けた製品を安心して利用することができます [1]。この法的裏付けがあるからこそ、私たちはDJI Mic Miniを日常のコンテンツ制作に手軽に取り入れることができるのです。
独自技術によるノイズキャンセリングの仕組みと実力

DJI Mic Miniは、クリアな音声を収録するために、パワフルなノイズキャンセリング機能を搭載しています。この機能は、以下の2つのレベルで提供されます。
- ベーシックレベル: 静かな屋内環境や、比較的穏やかな環境音を低減したい場合に適しています。
- 強レベル: 騒音の多い屋外や、エアコンの動作音、交通量の多い場所など、鮮明な音声収録が困難な環境で効果を発揮します。
このノイズキャンセリングは、単に音量を下げるだけでなく、AIを活用した音声処理アルゴリズムに基づいていると推測されます。トランスミッターに内蔵されたマイクが、メインの音声(話し声)と周囲のノイズを分離し、ノイズ成分のみを効果的に除去することで、話し手の声を際立たせます。
特に「強レベル」は、Vlog撮影などで突発的な騒音に遭遇した場合に、収録を中断することなく、後編集の手間を大幅に削減できる実用的な機能です。ただし、ノイズキャンセリングを強くかけるほど、メインの音声もわずかに機械的な音質に変化する可能性があるため、静かな環境では「ベーシック」またはオフでの使用が推奨されます。
DJI Mic Mini 主要スペック表

| 項目 | 詳細 | 補足情報 |
|---|---|---|
|
商品名
|
DJI Mic Mini | – |
|
モデル名
|
TX:DMMT01、RX:DMMR01、ケース:DMMD01 | – |
|
推奨用途
|
録音、Vlog、インタビュー、ライブ配信 | – |
|
ポーラーパターン
|
全指向性 | マイクの向きを気にせず音声を拾える |
|
接続技術
|
Bluetooth, USB | DJI Osmo製品との直接接続も可能 |
|
コネクタタイプ
|
3.5mm TRS、USB Type-C | カメラ、スマートフォンに対応 |
|
商品の重量
|
トランスミッター:約10g | 超軽量設計 |
|
最大伝送距離
|
400 m (見通し距離) | 2.4GHz帯使用、屋外での安定性を確保 |
|
駆動時間
|
TX/RXそれぞれ最大10時間 | 充電ケース併用でさらに延長可能 |
|
周波数応答
|
50 Hz – 20,000 Hz | 人間の可聴域を広くカバー |
|
ノイズキャンセリング
|
ベーシック、強レベルの2段階 | AIアルゴリズムによる効果的なノイズ除去 |
【実録】DJI Mic Miniの「使い方」:カメラ・スマホ接続からMimoアプリ連携まで

DJI Mic Miniは、その高性能にもかかわらず、非常に直感的な操作性を実現しています。ここでは、クリエイターが最も頻繁に使用するであろう、カメラとスマートフォンへの接続方法、そしてDJIのエコシステムを活用した使い方を、具体的な使用体験を交えて解説します。
初めての接続 トランスミッターとレシーバーのペアリング手順

DJI Mic Miniのセットアップは、極めてシンプルです。充電ケース付きのモデルであれば、ケースから取り出すだけで、トランスミッターとレシーバーは自動的にペアリングされます。
この「ケースから出すだけ」という手軽さは、撮影現場で時間を無駄にしないための重要な要素であり、即座に録音を開始できるという点で、クリエイターのワークフローを大きく改善します。
カメラ接続:一眼レフ・ミラーレスでの高音質収録

カメラでの使用は、DJI Mic Miniの最も基本的な使い方です。
-
レシーバーをカメラに装着
レシーバーの背面にあるクリップを、カメラのホットシュー(またはコールドシュー)にスライドさせて固定します。
-
ケーブル接続
付属の3.5mm TRSカメラ音声ケーブル付属品を使用して、レシーバーの出力ポートと、カメラ本体のMIC IN(マイク入力)ポートを接続します。
-
カメラ側の設定
カメラ側の音声入力レベルを適切に設定します。DJI Mic Miniのレシーバー側で出力レベルを調整できるため、カメラ側は中間程度のレベルに設定し、レシーバーで微調整するのが一般的です。
使用体験シナリオ1:屋外Vlog撮影での安定性

ある晴れた日、賑やかな観光地でVlog撮影を行ったとします。
トランスミッターをTシャツの襟元にマグネットで装着し、カメラ(ミラーレス一眼)にレシーバーをセット。人混みの中、カメラから約10m離れて歩きながら話すシーンを収録しました。
結果
400mの公称値には及びませんが、人混みの中、Wi-FiやBluetoothの電波が飛び交う環境でも、10m程度の距離では音切れは一切発生しませんでした。また、ノイズキャンセリングの「強レベル」を試したところ、周囲のざわめきや車の走行音が大幅に低減され、自分の声が非常にクリアに収録されました。この安定性とノイズ除去能力は、「撮り直し」のリスクを減らすという点で、プロの現場でも通用する実力だと感じました。
DJI Mimoアプリを活用したiPhone/Androidでの高音質録音

スマートフォンでの収録は、DJI Mic Miniのもう一つの重要な用途です。特にiPhoneユーザーの場合、標準のカメラアプリでは外部マイクからの音声入力に対応していない、または不安定な場合があります。
重要なポイント
DJI Mic Miniは、DJI Osmo製品との連携を前提としたDJIエコシステムの一部です。そのため、スマートフォンで最高のパフォーマンスを引き出すには、DJI Mimoアプリの使用が強く推奨されます。このアプリを使用することで、動画撮影と同時に、外部マイクからの高音質音声を確実に記録できます。
使用体験シナリオ2:スマートフォンでのインタビュー収録

カフェでの対談形式のインタビューをスマートフォンで収録する際、2TXモデルを使用しました。
トランスミッターを自分とゲストの服にそれぞれ装着し、レシーバーをスマートフォンに接続。Mimoアプリで録画を開始しました。
結果
2つのトランスミッターからの音声が、それぞれ独立したチャンネルとして、またはミックスされた状態でスマートフォンに送られます。レシーバーの画面でそれぞれの入力レベルをリアルタイムで確認できるため、ゲストの声が小さすぎたり、大きすぎたりする問題をその場で修正できました。カフェのBGMや食器の音も、ノイズキャンセリング機能によって適切に抑えられ、プロフェッショナルな品質の対談音声を簡単に収録することができました。
DJI Mic Miniと競合製品を徹底比較:DJI Mic 3、Hollyland Lark M2Sとの「選び方」

DJI Mic Miniの登場により、ワイヤレスマイク市場はさらに活況を呈しています。特に、DJIのハイエンドモデルや、Hollylandのような競合他社の最新モデルとの比較は、購入を検討する上で避けて通れません。
ここでは、DJI Mic Miniと、最新のハイエンドモデルであるDJI Mic 3、そして超小型ワイヤレスマイクのライバルであるHollyland Lark M2Sを比較し、あなたの制作スタイルに最適な「選び方」を提案します。
主要ワイヤレスマイク比較表
| 項目 |
DJI Mic Mini
|
DJI Mic 3
|
Hollyland Lark M2S
|
|---|---|---|---|
| トランスミッター重量 | 約10g | 約16g (マグネット装着時) |
約9g (U字クリップ式) |
| 最大伝送距離 | 400m | 400m | 300m |
| 内部収録機能 | |||
| ノイズキャンセリング | |||
| 接続性 | 3.5mm TRS, USB-C, Lightning, Bluetooth |
3.5mm TRS, USB-C, Lightning, Bluetooth |
3.5mm TRS, USB-C, Lightning |
| バッテリー駆動時間 (TX) | 10時間 | 6時間 | 10時間 |
| 価格帯 | エントリー〜ミドル | ハイエンド | エントリー〜ミドル |
内部収録機能の有無がもたらすプロの現場での影響

上記の比較表で最も重要な違いの一つが、内部収録機能の有無です。
DJI Mic Miniは、トランスミッター単体での音声記録機能(内部収録)を搭載していません。これは、Miniが「超軽量・コンパクト」というコンセプトを追求するために、ストレージやバッテリー容量を犠牲にした結果と考えられます。
一方、DJI Mic 3は、トランスミッター内部に32bitフロート形式での録音機能を搭載しています。この機能は、ワイヤレス伝送が途切れた際の保険として、また音割れを気にせず収録できるという点で、プロの現場では必須とされています。
例えば、400mという長距離伝送を謳うDJI Mic Miniでも、電波干渉の激しい場所や壁を隔てた場所では、一時的に信号が途切れるリスクがあります。Hollyland Lark M2Sも内部収録機能がないため、DJI Mic Miniと同様に、安定した伝送環境が重要となります。
- 伝送距離が短く、常にレシーバーの近くで撮影するVlogger
- 機材の軽さを最優先する人
- 伝送の安定性と最高音質を最優先し、長距離や混雑した環境での撮影が多いプロフェッショナル
- 「撮り逃し」が許されない現場で活動する人
DJI Mic Miniは、内部収録がない代わりに、Bluetooth接続を介してDJI Osmo製品に直接接続できるという独自の強みを持っています。これは、DJIエコシステム内での連携を重視するユーザーにとっては、内部収録の欠点を補って余りある利便性と言えるでしょう。
購入オプション別「選び方」1TX vs 2TX、そして充電ケースの必要性

DJI Mic Miniは、ユーザーのニーズに合わせて5種類の購入オプションが用意されています。この多様な選択肢は魅力的である反面、「どれを選べばいいのか」と迷う原因にもなります。ここでは、主要な購入オプションを分析し、最適なモデルを提案します。
DJI Mic Miniの主要購入オプション
| オプション名PRODUCT | 構成CONFIG | 推奨ユーザー像RECOMMEND |
|---|---|---|
Mic Mini (2 TX + 1 RX + 充電ケース)
|
TX × 2
RX × 1
充電ケース
他アクセサリー
|
インタビュー、対談、二人でのVlog制作
長時間の撮影や、機材の保護・管理を重視するプロ・ハイアマチュア。
|
Mic Mini (1 TX + 1 RX)
|
TX × 1
RX × 1
他アクセサリー
|
ソロVlogger、一人でのコンテンツ制作
最も基本的なセットで、コストを抑えつつMic Miniの性能を体験したい人。
|
Mic Mini トランスミッター(単体)
|
TX × 1
他アクセサリー
|
既存ユーザー・DJI製品所有者
既にDJI Mic 2/Miniのレシーバーを持っている人、またはOsmo製品に直接Bluetooth接続して使用したい人。
|
ソロクリエイターに最適なモデルは?
あなたが主に一人でVlogやレビュー動画を制作するソロクリエイターであれば、「Mic Mini (1 TX + 1 RX)」が最もコストパフォーマンスに優れています。
- メリット
- 必要なものが全て揃い、すぐに高音質録音を開始できます。2TXモデルに比べて初期費用を抑えられます。
- 注意点
- 充電ケースが付属しないため、持ち運びや充電の際には別途ポーチやケーブルが必要です。また、将来的にゲストを招いて対談形式の動画を撮る可能性がある場合は、後からTX単体を追加購入する必要があります。
インタビュー・対談で活躍する2TXモデルの真価
インタビューや対談、二人でのライブ配信を頻繁に行う場合は、「Mic Mini (2 TX + 1 RX + 充電ケース)」一択です。
- メリット
- 2つの音源を同時に収録できるため、対談形式の動画制作の幅が広がります。充電ケースは、撮影の合間に自動で充電とペアリングを行い、合計最大30時間の駆動時間を実現します。長時間の撮影や、充電忘れによるトラブルを未然に防ぐ、プロにとって非常に重要な要素です。
- 独自の視点
- 充電ケースは単なるバッテリーではなく、「撮影準備の自動化ツール」として捉えるべきです。ケースから取り出すだけで電源オン・ペアリング完了というシームレスな体験は、撮影現場での集中力を維持するために不可欠です。
DJI Mic Miniが切り拓く「超軽量ワイヤレス録音」の未来

DJI Mic Miniは、単なる小型化されたワイヤレスマイクではありません。これは、「携帯性と高性能の両立」という、クリエイターが長年求めてきた課題に対するDJIの明確な回答であり、今後のワイヤレス録音のトレンドを決定づける製品となる可能性を秘めています。
携帯性と高性能の両立がもたらすクリエイティブの変化
トランスミッターが10gという超軽量化を達成したことで、クリエイターは機材の重さから解放されます。これは、特にジンバルやドローンを使用した撮影において、大きなメリットとなります。
- ジンバルへの負荷軽減
- ジンバルにカメラを搭載する際、マイクやレシーバーの重量はバランス調整に影響を与えます。Mic Miniの軽量さは、ジンバルの負荷を最小限に抑え、よりスムーズで長時間の撮影を可能にします。
- ウェアラブルカメラとの親和性
- アクションカメラやウェアラブルカメラに装着しても、重さによる違和感が少なく、より自然な視点での音声収録が可能になります。
この「軽さ」は、クリエイターの機動力を高め、撮影の自由度を飛躍的に向上させるという、メーカーのスペック表には現れない独自の価値を提供します。
長期使用でわかったメリット・デメリットと改善点
数ヶ月にわたる長期使用を通じて見えてきた、DJI Mic Miniの真のメリットと、今後の改善点について考察します。
評価グラフ:携帯性 vs 性能のバランス
DJI Mic Miniは、ワイヤレスマイクの市場において、携帯性と性能のバランスを極めて高いレベルで実現した製品です。
| 評価項目 | DJI Mic MiniNEW | DJI Mic 3PRO |
|---|---|---|
| 携帯性(軽さ・小ささ) | ||
| 音質(周波数応答) | ||
| 安定性(伝送距離) | ||
| 機能性(内部収録・NC) | ||
| コストパフォーマンス |
【Q&A】DJI Mic Miniに関するよくある5つの疑問

この記事を読んでDJI Mic Miniに興味を持った読者の皆様から寄せられそうな、よくある疑問とその回答をまとめました。
- QDJI Mic Miniには内部収録機能がないとありますが、音切れの心配はありませんか?
- A
DJI Mic Miniには、上位モデルのDJI Mic 2や競合製品のRode Wireless GO IIにあるような、トランスミッター単体でのバックアップ録音機能(内部収録)は搭載されていません。これは、超軽量・コンパクト化を最優先した設計上のトレードオフです。
しかし、DJI Mic Miniは最大400mという非常に長い伝送距離と、混雑した2.4GHz帯での安定性を高めるための適応型周波数選択(AFS)技術を採用しています。通常のVlog撮影やインタビューなど、レシーバーから極端に離れない環境であれば、音切れのリスクは極めて低いと言えます。
万が一、電波干渉が激しい場所での「撮り逃し」が絶対に許されないプロの現場で使用する場合は、内部収録機能を持つDJI Mic 2やRode Wireless GO IIを検討するか、DJI Mic Miniをサブとして使用し、メインカメラに有線マイクを併用するなど、リスクヘッジを行うことをお勧めします。
- Qスマートフォンで使う際、標準のカメラアプリでは録音できないというのは本当ですか?
- A
はい、その可能性が高いです。特にiPhoneの場合、標準のカメラアプリは外部マイクからの音声入力に完全に対応していない、または不安定になるケースが報告されています。
DJI Mic Miniは、DJIのエコシステム内での使用を前提として設計されており、スマートフォンでの動画撮影と高音質録音を両立させるためには、DJI Mimoアプリの使用が推奨されています。Mimoアプリを使用すれば、レシーバーを接続するだけで外部マイクとして自動認識され、安定した収録が可能です。Androidスマートフォンでは標準カメラアプリで動作することもありますが、最高のパフォーマンスと安定性を求めるなら、Mimoアプリの利用をお勧めします。
- Qノイズキャンセリング機能は、どの程度効果がありますか?また、音質への影響はありますか?
- A
DJI Mic Miniのノイズキャンセリング機能は、非常に実用的です。特に「強レベル」は、屋外の風切り音、車の走行音、エアコンの動作音など、定常的なノイズを効果的に除去し、話し手の声を際立たせます。これにより、後編集でのノイズ除去作業を大幅に削減できます。
ただし、ノイズキャンセリングは、ノイズと音声を分離する処理を行うため、メインの音声(話し声)の音質もわずかに変化する可能性があります。具体的には、声がわずかに機械的になったり、高音域が削られたりすることがあります。静かな環境や、音質を最優先したい場合は、ノイズキャンセリングをオフにするか、「ベーシックレベル」に留めることをお勧めします。
- Qトランスミッター単体の駆動時間は10時間とありますが、充電ケースを使えば合計で何時間使用できますか?
- A
トランスミッター(TX)とレシーバー(RX)単体での駆動時間は、それぞれ最大約10時間です。
充電ケース(別売またはセットに含まれる)を使用した場合、ケース自体がポータブルバッテリーとして機能し、合計で最大約30時間の駆動時間を実現します。これは、TXとRXを約2回フル充電できる計算になります。丸一日におよぶ長時間の撮影や、数日間の旅行・出張での撮影でも、充電切れの心配をせずに安心して使用できる強力なサポートとなります。
- QDJI Mic Miniは、上位モデルのDJI Mic 2と互換性がありますか?
- A
はい、DJI Mic Miniのトランスミッター(TX)とレシーバー(RX)は、DJI Mic 2と互換性があります。
これは、DJIのワイヤレスマイクシステムが共通の伝送プロトコルを採用しているためです。例えば、DJI Mic Miniのレシーバーに、DJI Mic 2のトランスミッターを接続して使用したり、その逆の組み合わせで使用したりすることが可能です。これにより、既にDJI Mic 2を持っているユーザーは、Miniのトランスミッターを買い足すことで、超軽量なサブマイクとしてシステムを拡張することができます。
まとめ DJI Mic Miniはこんな人におすすめ!

DJI Mic Miniは、その超軽量・コンパクトなボディに、DJIの安定したワイヤレス技術と実用的なノイズキャンセリング機能を凝縮した、現代のクリエイターのための理想的なワイヤレスマイクです。
このマイクは、特に以下のようなユーザーに強くおすすめできます。
Vloggerやトラベルクリエイター
10gという軽さは、長時間の撮影や移動の負担を劇的に軽減します。
軽量特化メインで使用する人
Bluetooth接続によるシームレスな連携は、他のマイクにはない利便性を提供します。
DJIエコシステム初めて導入する人
シンプルな操作性と、コストパフォーマンスの高さから、ワイヤレス録音の入門機として最適です。
初心者向け内部収録機能がないというトレードオフはありますが、その欠点を補って余りある携帯性と安定した基本性能は、多くのクリエイターの制作活動を次のレベルへと引き上げてくれるでしょう。あなたの制作スタイルに合わせて最適なオプションを選び、DJI Mic Miniでクリアな音声収録を始めてみてください。
商品を作る会社名企業情報
| 企業名 | 公式ホームページURL | 商品の特徴・長所 | おすすめしたい人 |
|---|---|---|---|
| DJI (ディージェイアイ) | https://www.dji.com/jp | 圧倒的な安定性と高性能。ドローンで培った技術を応用し、誰でも簡単にプロのような映像・音声が撮れる製品を提供。小型・軽量化と操作性の良さが魅力。 | 「失敗したくない」クリエイター。初心者からプロまで、機材の性能に頼って高品質なコンテンツを安定して作りたい人。特にVlogや旅行、日常の記録を重視する人。 |
DJIは、2006年に中国の深センで設立された、世界をリードするテクノロジー企業です。もともとは高性能なドローン(無人航空機)の開発で世界的に有名になりましたが、その技術力はドローンだけに留まりません。カメラを安定させるジンバル技術や、ワイヤレスでの安定した通信技術を応用し、私たちが日常で使うカメラやマイクといった映像・音声機器にも革新をもたらしています。
DJIの製品の最大の魅力は、「誰でも簡単に、プロ並みのクオリティを実現できる」という点です。複雑な操作を排除し、初心者でも直感的に扱える設計思想が徹底されています。例えば、DJI Mic Miniのような製品は、その超軽量な設計と、ケースから出すだけで自動的にペアリングされる手軽さで、特に女性のVloggerや、荷物を増やしたくない旅行好きの方々から高い支持を得ています。高性能でありながら、デザイン性にも優れており、あなたのクリエイティブな活動を強力にサポートしてくれるブランドです。

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